2025.04.16

【完全ガイド】花束の正しい保存方法｜渡す前・もらった後・長く残すための工夫まで

bellconta

「花束って、どうやって保存するのが正解なの？」

大切な人に渡すために用意した花束、せっかくもらった思い出の花束──どちらにとっても、できるだけ長くきれいな状態で残したいと思うのは当然のことです。

この記事では、

渡すまでの車内・自宅での正しい保管方法
もらった直後にやるべきケアや飾り方のコツ
自宅でできる長期保存の方法や注意点
特別感のある「ブーケキャンドル」という新しい選択肢

について詳しく解説します。

最後には、特に注目されているアフターブーケの新しい形『ブーケキャンドル』についても紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

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花束を渡す前の保存方法【車内での保管編】
花束を渡す前の保存方法【自宅での保管編】
花をもらった直後にすべき保存ケア方法
花を飾って楽しむときの保存方法のポイント
思い出として残すなら？花の長期保存方法
まとめ：花束を美しく保存するために“状況別の方法”を

花束を渡す前の保存方法【車内での保管編】

購入してから手渡すまでに時間が空く場合、車内での保管には特に注意が必要です。

高温・直射日光・乾燥など、花を傷めるリスクと、その対策方法を具体的に解説していきます。

花束を渡す前の保存方法【車内での保管編】①｜エアコンの使い方と温度管理のポイント

花束を渡すまで車内で保管する場合、温度とエアコンの使い方次第で花の状態は大きく変わります。

特に夏や冬など気温差の激しい時期には、少しの工夫で花もちに差が出ることも。ここでは、車内での温度管理の基本を解説します。

夏場のポイント｜「少し涼しすぎる」くらいが理想

車内は想像以上に高温になりやすい

直射日光が当たると、外気温が30℃前後でも車内は50℃近くに上昇することもあります。

この状態では、たった数分でも花がしおれてしまう危険性があります。

エアコンの設定温度は25℃以下を目安に

花にとっては人間が「少し肌寒い」と感じるくらいがちょうど良い温度です。

車を離れるときは花束も持って出る

駐車中の車内はあっという間に高温になります。「ちょっとだから」と放置するのはNGです。

冬場のポイント｜冷気と急な温度変化に注意

車内が冷えすぎると凍傷のようなダメージが出ることも

特に氷点下になる地域では、車内でも花が凍ってしまうリスクがあります。

エアコンの暖房は“弱め”に設定し、風が直接当たらないように

暖かくしすぎると乾燥が進み、花弁が縮れてしまいます。

温度差をゆるやかにする意識が大切

寒い屋外からいきなり暖房の効いた車内に移すと、結露やショックで花が傷むことがあります。

車内が暖かすぎる場合は、一時的にエアコンを切るなどして調整しましょう。

エアコンの風向きと風量にも要注意

直接花に風が当たると、乾燥やしおれの原因に

風向きは上向きや足元に調整し、花に直撃しないように工夫しましょう。

送風口のすぐ近くに花を置かない

助手席の足元や後部座席など、風が当たりにくく安定した場所を選ぶのが理想的です。

車内での温度や風の管理は、花にとっての“環境づくり”。

たった数時間の保管でも、気温・風・湿度へのちょっとした配慮が、美しさを守る鍵になります。

花束を渡す前の保存方法【車内での保管編】②｜直射日光・風の影響を避ける工夫

花束を車内で保管するときに意外と見落としがちなのが、光と風のダメージです。

気温やエアコンの管理だけでなく、直射日光や乾燥した風からどう守るかが、花の持ちに大きく関わってきます。

なぜ直射日光はNGなのか？

花束に直接日が当たると、内部の温度が急上昇

花弁が焼けたり、色あせやしおれの原因になります。

ガラス越しの日差しでも油断は禁物

車の窓越しでもレンズ効果で部分的に高温になることがあり、数分で花がダメになることもあります。

直射日光を避けるための工夫

車内の“影になる位置”に花を置く

助手席の足元や後部座席の陰になる部分がおすすめです。

サンシェードやブランケットで覆う

日差しを遮るために、サンバイザーや毛布を上手に活用しましょう。通気性のある布なら、蒸れも防げて安心です。

できれば専用の花用ボックスに入れる

配送時に使われる背の高い箱や紙袋に入れておくと、光も風も直接当たらず花が守られます。

エアコンや窓からの風にも注意

風が直接当たると、花弁が乾燥・変色しやすくなる

とくに扇風機やエアコンの送風は、乾いた風なのでダメージが大きくなります。

車の窓を開けての走行は避ける

自然の風も、花にとっては刺激が強すぎる場合があります。

風よけに新聞紙やタオルを活用

移動中に花束が揺れたり風に当たるのを防ぐため、やわらかく覆ってあげると安心です。

直射日光と風は、見た目ではわかりにくいけれど確実に花にダメージを与えます。

「明るすぎない・風が当たらない」場所を選ぶだけでも、花の持ちが大きく変わるので、ぜひ意識してみてください。

花束を渡す前の保存方法【車内での保管編】③｜長距離移動の際に気をつけること

花束を受け取ったあと、数時間にわたる移動が必要な場合には、短時間の保管以上にしっかりとした準備が求められます。

移動中に花を傷めないための注意点と対策をまとめました。

移動前の準備で差がつく

花屋に「長時間移動する」と伝えておく

あらかじめ伝えておくことで、水が下がりにくい花材の選定や、保水処理を厚めにしてくれることがあります。

保水部分のチェックを忘れずに

保水ペーパーが乾いていないか確認し、乾いていたら新しいキッチンペーパーに交換して水分をしっかり補給しておきます。

予備の保水グッズを用意

濡らしたティッシュやキッチンペーパー
ジップ袋やビニール袋（保水部のカバー用）
スプレーボトル（水分補給用）

移動中に気をつけたいこと

温度と風の管理は常に意識する

車内が暑くなりすぎたり、冷房の風が直撃しないように調整します。

気温が高い日は、「25℃以下を保つ」意識がとても大切です。

花の状態をこまめにチェック

長距離運転の場合は、休憩のタイミングで花の様子を確認。

茎の先が乾いていたらスプレーで水分を補給したり、濡れペーパーを交換したりしましょう。

花束が動かないように固定する

運転中に花束が倒れると、花同士が擦れて傷んでしまいます。

段ボールや紙袋に立てて入れ、助手席の足元やシートベルトで軽く固定するのがおすすめです。

状況によっては保冷グッズの活用も

夏場の長時間移動には、保冷バッグや保冷剤を併用

ただし、冷やしすぎも禁物なので、直接冷気が当たらないようタオルで包むなど調整を。

冬場は凍結に注意

氷点下になる地域では、外気や車内が冷えすぎて花が凍ってしまうことがあります。

この場合は、室内に持ち込めるならその方が安全です。

長距離の移動でも、花への気配りができれば到着後も元気な状態で美しさをキープできます。

「大丈夫かな」と思ったら、迷わず休憩してケアを。数時間の工夫が、何日もの花もちに繋がります。

花束を渡す前の保存方法【自宅での保管編】

プレゼント用の花束を自宅で一時保管する場合、ちょっとした環境の違いで花の状態が変わります。

このセクションでは、自宅で花をきれいなまま保つための場所選びやケアのコツをお伝えします。

花束を渡す前の保存方法【自宅での保管編】①｜涼しい場所の選び方と保管環境の整え方

花束をプレゼントするまでに時間が空く場合、自宅で一時的に保管することもありますよね。

そんなときに重要なのが、涼しく安定した環境を整えること。

温度や湿度、光の入り方を意識するだけで、花の鮮度は大きく変わります。

基本は「冷やしすぎず・暖めすぎず」

花にとって快適なのは、5〜20℃程度の涼しい室内環境。そのため、以下のような場所は避けるのが無難です。

暖房が効いたリビングやキッチン（高温・乾燥）
窓際や出窓（直射日光が当たる）
冷蔵庫やベランダ（冷えすぎ・結露のリスク）

特に冬場、外が寒いからといってベランダや車内に放置するのはNG。

0℃を下回るような冷気に長時間さらされると、花は凍傷のようなダメージを受けてしまいます。

花にとって快適な「涼しい場所」の選び方

玄関や廊下、空き部屋などの非暖房エリア

ただし、室温が0℃を下回らないことが前提です。

北側の部屋や日が当たりにくい場所

直射日光を避け、温度変化が少ない場所がベストです。

空調の風が当たらない場所

エアコンや暖房の吹き出し口のそばは、乾燥や熱風で花が傷みます。

また、部屋が乾燥しすぎている場合は、近くに水を張ったコップを置くなどして、自然な湿度を保つと良いでしょう。

保管時に注意すべきこと

花束が倒れないよう安定させる

狭い場所や人の出入りが多い場所は避け、静かに置ける環境を。

ラッピングのまま保管する場合でも、保水部分が乾かないようにする

茎の先に巻かれた保水ペーパーが乾いていたら、濡らし直して再度包むのを忘れずに。

包装紙が濡れているときは交換を検討

湿った紙は傷みやすく、色移りの原因になることもあります。

保管場所に悩んだら、「人が過ごして少し寒いと感じる場所」がひとつの目安です。

冷やしすぎず、乾燥させすぎず、直射日光を避ける。

この3点を意識すれば、渡すその瞬間まで花の美しさを守ることができます。

花束を渡す前の保存方法【自宅での保管編】②｜花瓶に活ける場合と濡れティッシュで包む場合の違い

花束を渡すまでの一時保管で迷いやすいのが、「花瓶に活ける」か「そのまま保水しておく」かという選択。

どちらにもメリット・デメリットがあり、目的に応じて使い分けることが大切です。

花瓶に活ける｜花を元気に保つならこちら

メリット

花がしっかり水を吸えるため、元気な状態をキープしやすい
長時間の保管でも水切れの心配が少ない
葉や花の開き具合を調整しやすい

デメリット

花束の形が崩れる可能性がある
リボンやラッピングを一度外す必要がある
再度束ね直す手間がかかる

「花の状態を優先したい」「再ラッピングの手間が気にならない」場合は、花瓶に活けて保管するのがベストです。

濡れティッシュで包む｜見た目を崩したくないときに

方法

キッチンペーパーやティッシュをたっぷり濡らす
茎の先端に巻きつける
その上からビニールで覆って水分が逃げないようにする

メリット

ラッピングやリボンを崩さずに保管できる
すぐにプレゼントできる状態をキープできる

デメリット

吸水量が少ないため、長時間の保管には不向き
花が少しずつしおれてくることもある

見た目重視の人には便利ですが、あくまで数時間〜半日程度の短時間用と考えましょう。

迷ったときの判断基準

優先したいこと	おすすめの方法
花の鮮度を守りたい	花瓶に活ける
見た目・ラッピングを保ちたい	濡れティッシュで包む
1日以上保管する	花瓶での保管が安心
数時間〜半日で渡す予定	濡れティッシュでも対応可能

「花をきれいに渡したい」「でもしおれさせたくない」そんな時こそ、花瓶かティッシュかを使い分ける判断がカギになります。

状況に合わせて、ベストな方法を選びましょう。

花束を渡す前の保存方法【自宅での保管編】③｜当日までの保管でやってはいけないこと

花束を渡すその日まで「とにかく無事でいてほしい」と願うもの。

ですが、間違った保管方法をしてしまうと、せっかくの花が当日しおれてしまうこともあります。ここでは、絶対に避けたいNG行動をまとめました。

やってはいけない5つのこと

冷蔵庫で保管する

家庭用冷蔵庫は温度が低すぎ（約5℃）て、花が冷えすぎて傷む原因になります。

また庫内は乾燥しており、花弁が縮れたり色が変わることも。

直射日光の当たる場所に置く

ガラス越しの光でも温度が急上昇し、花の色あせやしおれを引き起こします。

エアコンやヒーターの風が直接当たる場所に置く

冷風や暖房の乾燥風は、花を一気にしおれさせる原因になります。

果物の近くに置く

リンゴやバナナなどが出す「エチレンガス」によって、花が老化しやすくなります。果物とは別の部屋に置くのが安心です。

保水部分を放置する（乾かす）

茎を包んでいるティッシュやペーパーが乾くと、吸水できず水切れ状態になります。

乾いてきたら、必ず新しいものに交換して再保水しましょう。

花の環境を乱す「うっかり」も注意

温度変化の激しい場所に置く

ベランダ・玄関・車内などは、昼夜の気温差が激しく、花に負担がかかります。

花に何度も触れる・移動させる

見た目をチェックしたくなる気持ちも分かりますが、花に何度も触れたり動かすのはNG。

揺れや温度変化でダメージを受けやすくなります。

当日まで花を美しく保つためには、「冷やしすぎない」「乾かさない」「触りすぎない」の3つを意識することが大切。

少しの注意で、渡すその瞬間まで自信を持って花束を手渡すことができます。

花をもらった直後にすべき保存ケア方法

花束を受け取った直後は、見た目はきれいでも水が不足していたり、蒸れて傷みかけていることもあります。

このセクションでは、花を長く楽しむために大切な、受け取ってから最初に行うべき基本的なケア方法を紹介します。

花をもらった直後にすべき保存ケア方法①｜持ち帰り時に花を傷めない方法

花束をきれいな状態で楽しむには、受け取ってから持ち帰るまでの扱い方がとても重要です。ちょっとした工夫で花もちがぐっと良くなります。

花を傷めない持ち運び方のポイント

以下のような点に注意すると、移動中のダメージを最小限に抑えることができます。

花束は必ず縦に持つ

逆さにすると保水が切れたり、茎に負担がかかって水を吸えなくなることもあります。

直射日光を避ける

特に夏場は要注意。花が熱を持つとすぐにしおれてしまいます。なるべく日陰を通りましょう。

暑さ・寒さに気をつける

夏は涼しい室内や冷房が効いた車内に。冬は冷たい風に当てないよう、布などで包んで保温を。

エアコンの風を直接当てない

乾燥して花弁がカサついたり、変色の原因になります。車内では風向きを調整しましょう。

揺れや衝撃を避ける

花が動くと、茎折れや花弁の傷みにつながります。専用の袋や箱に入れ、車ではシートに固定するのが理想です。

雨や風にさらさない

徒歩や自転車での移動時は、新聞紙などで包んで保護を。風による花弁のダメージを防げます。

ひと工夫でぐっと長持ち

たとえば、車内での保管では以下のような工夫が効果的です。

助手席の足元に置いて、直射日光と風を避ける
シートベルトやヘッドレストに固定して、花束が倒れないようにする
エアコンの設定は「少し肌寒い」くらいがベスト（25℃以下）

花束はとても繊細です。ほんの少しの気遣いが、その後の美しさを大きく左右します。

「涼しく・揺らさず・やさしく扱う」ことを意識して、大切な花をしっかり守ってあげましょう。

花をもらった直後にすべき保存ケア方法②｜ラッピングの扱い方と初期ケアの基本

花束を受け取ったら、まず最初にやるべきなのがラッピングの扱いと初期のケアです。

見た目はきれいでも、そのままの状態で放置すると、花の寿命が縮んでしまうことがあります。

ラッピングはすぐ外すのが基本

包装紙やリボンは、見た目を美しく見せるためのもの。ですが、そのままでは以下のようなデメリットがあります。

通気性が悪く、蒸れてしまう
保水部分が十分に機能せず、水切れしやすい
密閉状態が続くと、花が呼吸できずに弱ってしまう

特に夏場は高温多湿でラッピング内が蒸れやすく、2～3日放置すると一気に傷むケースも。

受け取ったらすぐに、セロハンや紙を丁寧に外し、花束をほどいてあげることが大切です。

初期ケアの基本ステップ

ラッピングを外した後は、以下の順番でケアを進めましょう。

①余分な葉や咲ききっていない蕾を取り除く

水に浸かる部分の葉は腐敗の原因になるため、あらかじめ取っておきます。

②茎を水の中で斜めにカット（切り戻し）

導管内に空気が入っていると水を吸いにくくなるため、水中で2〜3cmカットして水揚げを良くします。

※切れ味の良いハサミやナイフを使いましょう。

③清潔な花瓶にすぐ移す

花瓶の中に雑菌があると水がすぐ腐ってしまいます。

ぬめりや汚れがないよう、事前に洗浄しておくことが大切です。

④花瓶に水を張り、茎の半分ほどを浸ける

水を入れすぎると茎が腐りやすくなるため、適量にとどめます。

花束をそのまま活けたい場合のコツ

「花束の形を崩したくない」という人は、輪ゴムや麻ひもをつけたまま花瓶に活ける方法もあります。ただし、以下の点に注意しましょう。

花瓶の口が狭いと、下部の茎が押し合って傷みやすい
水が行き届きにくくなるため、よりこまめな水替えが必要

そのため、可能であれば一度ばらして複数の花瓶に分けるか、小分けに飾るのがおすすめです。

初期ケアは、花の命を左右する大事なステップ。

たった数分の手間で、その後1週間以上の美しさを左右すると思えば、丁寧に取り組む価値があります。

花をもらった直後にすべき保存ケア方法③｜すぐに花瓶が用意できないときの対処法

花束をもらったものの、外出先や職場、自宅に花瓶がない…そんなときもありますよね。

そんな場面でも、茎を乾かさない工夫さえできれば、しおれを防ぐことは可能です。

まず優先すべきは「水に浸ける」こと

花瓶がなくても、以下のような代用品を使えば応急的に花を保水できます。

バケツ・洗面器・鍋などの深めの容器
ペットボトルを切って即席の花瓶にする
マグカップやグラスを複数使って小分けに活ける

どれも大事なのは、茎の先端がしっかり水に浸かっている状態を保つこと。

ラッピングを外し、水を張った容器に挿しておくだけで、花の状態を安定させられます。

花束の形を崩さず保水したい場合は？

「プレゼントされた形のままにしておきたい」という場合は、濡らしたキッチンペーパーで茎を包む方法も使えます。

手順は次の通りです。

キッチンペーパーやティッシュを水でしっかり濡らす
花束の茎の先端部分を包む
さらにその上からビニール袋で覆い、水分が逃げないようにする

この方法は短時間（数時間）だけの応急処置として有効ですが、長時間放置すると乾いてしまうため注意が必要です。

できるだけ早めに水に浸ける容器を用意しましょう。

見た目にもこだわりたい人は…

代用品を使う際、「見た目が気になる」という場合は、花束の包装紙やリボンでペットボトルやグラスの外側を飾るのがおすすめです。

即席の容器でもちょっとしたアレンジでおしゃれな仮の花瓶になります。

花瓶がないと焦りがちですが、工夫次第でしっかり対応できます。

大切なのは「茎を乾かさないこと」。まずは水を与えられる環境をつくって、花にとって安心できる場所を確保してあげましょう。

花を飾って楽しむときの保存方法のポイント

花瓶に移して飾る際には、水替えや置き場所など、ちょっとした工夫が花もちに大きく影響します。

ここでは、花を毎日目にしながら長く楽しむための環境づくりやお手入れのポイントを詳しく解説します。

花を飾って楽しむときの保存方法のポイント①｜飾る場所の選び方と温度・湿度管理

花瓶に活けた後も、どこに飾るかによって花の寿命は大きく変わります。

せっかくのお花を少しでも長く楽しむために、飾る場所の選び方や室内環境づくりのポイントを押さえておきましょう。

長持ちさせるための飾り場所の条件

以下のような環境を意識すると、花が痛みにくくなります。

直射日光が当たらない場所

日光が当たると温度が上昇し、花弁が焼ける原因に。日の当たらない室内奥がおすすめです。

エアコンやヒーターの風が当たらない場所

強風や乾燥した空気は花をしおれさせます。冷暖房の吹き出し口からは離して設置しましょう。

気温が5～20℃前後の涼しい場所

人が「少し涼しい」と感じる程度の室温が理想です。とくに夏場の高温は避けてください。

風通しがよく湿度が安定している場所

こもった空気は蒸れやカビの原因に。適度な換気も忘れずに。

避けるべき場所の例

窓際（特に西日が差す位置）
エアコンの真下やストーブの近く
キッチン（果物のエチレンガスの影響を受けやすい）
トイレや脱衣所などの多湿な空間

繰り返しになりますが果物のそばはNGです。

リンゴやバナナから出るエチレンガスは花の老化を早めるため、花と果物は別の部屋に置くのが理想的です。

湿度・温度を調整するちょっとした工夫

乾燥しているときは、水を入れたコップを近くに置いて加湿
湿気が多い時期は、こまめに換気や除湿
室温が高い日は、早朝や夜間だけ涼しい部屋に移動

また、飾る場所の環境がイマイチだと感じたら、思い切って場所を変えてみるのも手です。

花の様子を見ながら、もっとも快適そうな“居場所”を探してあげるという気持ちで場所選びをすると、花もいきいきしてくれます。

毎日見る花だからこそ、見栄えだけでなく環境面も意識することが大切です。飾る場所のひと工夫で、花の美しさをより長く楽しめます。

花を飾って楽しむときの保存方法のポイント②｜水替え・茎の切り戻しの頻度とコツ

花を長く楽しむうえで、水替えと茎の切り戻しは欠かせないお手入れです。毎日少し手をかけるだけで、花の美しさは驚くほど長持ちします。

基本は「毎日のお手入れ」が理想

できれば以下のような頻度で行うのがベストです。

水替え：1日1回（気温が高い時期は朝晩2回が理想）
茎の切り戻し：水替えのタイミングで1〜2cm程度カット

水をそのままにしておくと、雑菌が繁殖して水が濁り、茎が腐りやすくなります。においがしたり、茎がぬめるようならすぐに替えどきです。

水替えのときにやるべきこと

花瓶をしっかり洗う

汚れやぬめりは雑菌の温床。スポンジなどで内側まで洗浄します。

新しい水は常温で、深さは花瓶の半分程度まで

深すぎると茎が腐りやすくなるため、根元がしっかり浸かる程度が最適です。

延命剤を使っている場合でも、最低週1回は水を替える

延命剤は便利ですが、水が古くなると逆効果になることもあります。

茎の切り戻しのコツ

斜めにカットして、断面を広く取る

切り口が広くなることで、水を吸い上げる力が高まります。

水中でカットすると導管に空気が入りにくい

水の中で切ることで、茎が空気を吸ってしまうのを防げます。

変色・ぬめりがある部分はすぐにカット

特にバラなどは導管が詰まりやすいため、こまめなチェックが重要です。

忘れがちなプラスのひと手間

枯れかけた花や葉は取り除く

エチレンガス（老化ホルモン）の発生を防ぐことで、他の花の持ちも良くなります。

新聞紙で花を包んで“深水”処理

水を張ったバケツに茎を深く浸し、花全体を包んで数時間置くと、水をしっかり吸い上げて元気を取り戻します。

花の持ちは、水と茎のケア次第で大きく変わるもの。

ほんの数分のお手入れで、花が何日も長く咲き続けてくれるなら、やってみる価値は十分あります。

花を飾って楽しむときの保存方法のポイント③｜延命剤や代用品の使い方

こまめな水替えや切り戻しに加えて、延命剤（鮮度保持剤）を使うことで、花もちをさらに良くすることができます。

「延命剤がないときはどうするの？」という疑問にもお応えしながら、使い方や代用品についてご紹介します。

延命剤の基本と効果

市販の切り花用延命剤には、以下のような成分が含まれています。

糖分：花の栄養源になる
抗菌剤：水の腐敗を防ぎ、茎の導管を清潔に保つ
エチレン抑制剤：老化ガスの働きを抑える

使い方は簡単で、花瓶の水にパッケージに記載された量を入れるだけ。

これだけで水替えの頻度を減らせたり、花がシャキッと元気を保ちやすくなります。

ボトルタイプのものなら、あらかじめペットボトルで希釈液を作っておくと毎回便利です。

手元にないときは？身近なもので代用できるアイテム

延命剤がないときは、以下の家庭にあるもので代用が可能です。

10円玉（銅イオンの殺菌効果）

よく磨いた10円玉を1枚、水に入れるだけ。雑菌の繁殖を抑えます。

キッチン用漂白剤（次亜塩素酸ナトリウム）

水1Lに対して1〜2滴で十分。入れすぎると逆効果なので注意。

中性洗剤（界面活性剤）

ごく少量で茎の導管の詰まりを防止。水の表面張力を下げて吸水を助けます。

砂糖（エネルギー源）

ひとつまみ入れると栄養補給に。ただし多いと雑菌が繁殖するのでごく少量にとどめましょう。

ミョウバン（硫酸アルミニウム）

根元に少量混ぜることで水揚げを助け、しなびを防ぐ効果があります。

使うときの注意点

どの代用品も、入れすぎは厳禁

濃度が高すぎると、かえって茎を傷めてしまいます。

延命剤を使っても水は定期的に替えること

水が古くなれば効果は下がるため、最低でも週1回は清潔な水に替えましょう。

複数の代用品を組み合わせない

化学反応を起こすリスクがあるため、使用するなら1種類だけにしてください。

延命剤や代用品は、忙しい人や、こまめなお手入れが難しい人の強い味方。

花の種類や環境にもよりますが、正しく使えば数日〜1週間ほど寿命が延びることもあります。上手に取り入れて、花との時間をもっと楽しみましょう。

思い出として残すなら？花の長期保存方法

一度きりの特別な花束を、記憶とともに形に残したい人も多いはず。

ドライフラワーや押し花、レジン加工など、自宅でもできる保存方法を中心に、花を長く楽しむためのアイデアをご紹介します。

花の長期保存方法①｜自宅でできるドライフラワー（ハンギング・シリカゲルなど）

「花を長く飾るだけでなく、思い出として残したい」

そんなときにおすすめなのが、自宅でできる乾燥保存です。

手軽にチャレンジできる方法から、仕上がりの美しさを重視した方法まで、目的に応じて選べます。

方法①：ハンギング（自然乾燥）

最もシンプルな方法が、花を逆さに吊るして乾燥させる「ハンギング法」です。

手順

茎を麻ひもなどで束ねる
風通しの良い日陰に逆さに吊るす
1〜2週間そのまま乾燥させる

ポイント

直射日光に当たると色が抜けやすいため、必ず日陰で乾かすのがコツ。

自然乾燥なので簡単ですが、色がくすみやすい・縮みやすいというデメリットもあります。

方法②：シリカゲルでの乾燥

より鮮やかな色を残したい場合は、シリカゲルを使った乾燥が適しています。

手順

密閉容器にシリカゲルを敷く
花をそっと置き、花が潰れないよう全体をシリカゲルで覆う
蓋をして、1〜2週間置いておく

仕上がりの特徴

花の形や色が比較的きれいに残るため、アレンジや飾りにも向いています。

※シリカゲルは100均や園芸店で購入可能。再利用もできます。

方法③：グリセリン乾燥（水分をグリセリンに置き換える）

しなやかさを残したい場合には、グリセリン液での保存もあります。

方法

水とグリセリンを2:1で混ぜた液に茎を浸け、数日〜1週間ほど吸わせる。

向いているのはユーカリや葉物など。バラなど花弁が厚いものには不向きです。

特徴

乾燥しても柔らかい質感を保てる反面、色は少し沈んだ印象になります。

保存前に気をつけたいポイント

花が新鮮なうちに加工する

しおれた状態で乾燥させても、きれいに仕上がらないことが多いです。

咲ききった花を選ぶ

つぼみのまま乾燥させると開かず、形が崩れやすくなります。

乾燥保存は、思い出を形に残す第一歩。

ナチュラルで味わいのあるドライフラワーは、インテリアとしても人気です。自分のペースで楽しめる保存方法として、ぜひ試してみてください。

花の長期保存方法②｜押し花・レジンなどの加工法

飾って楽しむだけでなく、花を「形として残したい」という人に人気なのが、押し花やレジンを使った保存加工です。

自宅でもチャレンジできる方法を中心にご紹介します。

押し花｜平面で美しさを残す

やり方

花や葉をキッチンペーパーや新聞紙に挟み、重しをのせて数週間かけて乾燥させます。

押し花専用の器具や電子レンジを使った時短キットもあります。

特徴

仕上がりは薄く、平らで保存しやすいのが魅力。

額縁に入れてインテリアにしたり、カードやしおりなどにも活用できます。

注意点

厚みのある花やつぼみは適していません。花が開ききった状態で加工するのがベストです。

レジン加工｜アクセサリーや小物に変える

やり方

乾燥させた花をレジン（樹脂）に封入し、型に流し込んで硬化させます。UVレジンを使えば、自宅でも手軽に制作可能です。

特徴

透明感が美しく、小さなアクセサリーやインテリア雑貨に仕立てられるのが魅力。

キーホルダー、ネックレス、ヘアゴム、箸置きなどアレンジも豊富です。

注意点

使用する花材は必ずドライフラワーや押し花など乾燥済みのものを使用してください。

生花を使うとカビや腐敗の原因になります。

押し花もレジンも、花の色や形をそのままに近い形で残せる魅力的な加工法です。

ちょっとした手間で、思い出の花を自分だけの作品として楽しむことができます。

花の長期保存方法③｜特別感のあるブーケキャンドルという選択肢

思い出の花を「見る」だけでなく、「香り」や「光」と一緒に楽しみたい――そんな願いを叶えてくれるのが、ブーケキャンドルです。

花の美しさをそのまま閉じ込めた、インテリア性の高い保存方法として注目されています。

ブーケキャンドルとは？

ブーケキャンドルは、乾燥させた花をロウ（パラフィンワックス）で包み込み、キャンドルに仕立てたものです。

表面に花が透けて見えるように配置されており、まるでランタンのように幻想的な印象を与えてくれます。

火を灯せば、花の陰影がやさしく浮かび上がる
灯さなくても、飾るだけで美しいインテリアに
アロマワックスとして、香りを楽しめるタイプも

ひとつひとつ手作りされることが多く、世界に一つだけの特別な作品として愛されています。

特徴とメリット

ブーケキャンドルには、他の保存方法にはない魅力が詰まっています。

色あせしにくく、長く美しさを保てる

ロウで保護されているため、空気や湿気の影響を受けにくく、色の変化がゆるやかです。

割れにくく、型崩れしにくい

ガラス製品ではないため落としても割れにくく、飾る場所を選びません。

インテリア性と実用性を兼ねている

そのまま飾っても映えるうえ、アロマキャンドルとしても使用できます。

プレゼントや記念品にもぴったり

特別な花を「実用品×思い出のかたち」として残せる、心に残るギフトになります。

作成方法や依頼先

自宅で手作りする場合は、乾燥花材・キャンドル型・ワックス・芯・アロマオイルなどが必要です。

ただし、ロウの温度管理や花材の配置にはややコツがいるため、確実に美しく仕上げたい場合は専門アトリエへの依頼がおすすめです。

思い出の花を特別なかたちに｜bellbouquet（ベルブーケ）のブーケキャンドル

「大切な花束を、記憶とともに残したい」

そんな想いに寄り添うのが、東京・碑文谷にアトリエを構えるbellbouquet（ベルブーケ）です。

ベルブーケでは、もらった花を乾燥させたうえで、キャンドルの外側に封じ込めて仕立てる“観賞用ブーケキャンドル”をオーダーメイドで制作しています。

特徴は以下の通りです。

外側にドライフラワーを閉じ込めた観賞用キャンドル

花の色や配置は一つひとつ手作業で整えられ、ランタンのように美しい透明感が特徴です。

中心にはアロマキャンドルを内蔵

火を灯すと中央のキャンドルが光を放ち、外側の花々がやわらかく浮かび上がる仕掛けに。

フルオーダーメイド対応

香り、ロウの種類、芯の数、色味の雰囲気、ラベルの文言など、細部まで自由にカスタマイズ可能です。

配送・持ち込みどちらにも対応

公式LINEからオーダー表を送信し、生花を郵送またはアトリエに直接持ち込むことで注文できます。

記念日、結婚式、プロポーズの花束など、思い出の詰まったお花を特別なかたちで残したい方にぴったりの保存方法。

bellbouquetのブーケキャンドルは、ただ残すだけではなく、見て・香って・使って楽しめる、実用性のあるアフターブーケです。