大切な花束をドライフラワーにして長く楽しむ方法｜おしゃれな飾り方と失敗しない手順を徹底解説

大切な方から贈られた花束や、自分へのご褒美として買った華やかなブーケは、できるだけ長く楽しみたいですよね。

しかし、どんな生花でも、寿命はあるもの。いつかはしおれてしまうため、

など、後悔することも少なくありません。

そんなときにおすすめなのが、花束をドライフラワーに加工して、より長くその美しさを堪能する方法です。

本記事では、花束をドライフラワーにする魅力から具体的な加工方法、さらに失敗しないためのコツやおしゃれな飾り方までを詳しくご紹介します。

ぜひ最後まで読んで、長期間楽しめるドライフラワーライフをスタートさせてみてください。

渡邉志穂

ブーケキャンドル作家

Profile

大学時代にはマーケティングのゼミで商品開発の全国大会に出場し、DHCとのコラボ商品を開発。 その後株式会社レックでも商品開発に携わり、大手ドラッグストアやホームセンターのPB商品開発を担当。 退職後は単身でアロマキャンドルのショップを運営し、2024年5月にブーケキャンドル専門店のbellbouquetを立ち上げる。

Instagram

花束をドライフラワーにする魅力とは？

誕生日や記念日、結婚式など、大切なシーンで贈られた花束は「一生の思い出」の象徴です。

ここでは、ドライフラワーの魅力や生花との違いについて詳しくご紹介します。

1. 思い出の花束を枯らさずに長く残せる

生花は時間とともにしおれてしまいますが、ドライフラワーに加工することで数ヶ月〜数年単位で残しておけるので、そのときの感動や思い出をより長く楽しむことができます。

プロポーズや結婚式などで贈られた大切なブーケを、枯らすことなく手元に残せるのが最大の魅力です。

2. お手入れ不要で気軽に飾れる&コスパが良い

生花を飾る場合、こまめな水替えや温度管理が必要ですが、ドライフラワーは特別なケアが不要です。

水やりの必要がなく、花瓶に入れるだけで手間いらずで楽しめます。

また、一度加工すればその後の維持費はほとんどかからないため、結果的に生花よりコスパが良いと感じる方も多いです。

3. 自分好みの飾り方ができる

ドライフラワーは、シンプルに花瓶に飾るだけでなく、スワッグ（壁掛け装飾）やリースにアレンジしたり、額装してインテリアにするなど、自由自在でおしゃれに飾ることができます。

4. アンティーク調の風合いが長く楽しめる

ドライフラワーは、生花とは異なるアンティーク調の色合いや、ナチュラルで落ち着いた雰囲気が魅力です。

時間が経つほどに深みが増し、ヴィンテージ感が出てくるため、もらった頃にはなかった味わいが生まれます。

ドライフラワー以外の残し方については、こちらで詳しく紹介しておりますので併せてご覧ください。

あわせて読みたい

もらった花束を残したい！思い出のブーケを長く美しく保存する方法5選！

花束をドライフラワーにする4つの加工方法

「思い出の花束をドライフラワーにすることは決めたけど、どの方法がいいの？」

そんな疑問をお持ちの方へ、目的や仕上がりの違いに応じた4つの方法を詳しくご紹介します。

それぞれのやり方・メリット・デメリットを解説するので、ご自身にぴったりの方法を見つけてみてください！

加工方法①｜ハンギング法（吊るして乾燥）

もっともポピュラーな方法で、茎を束ねて逆さ吊りにして自然乾燥させます。

メリット

• どんなお花でも試しやすい 
  • 失敗が少なく、初心者でも気軽に挑戦できる
• コストがかからない 
  • 特別な道具を買わずに始められる

デメリット

• 色が変わりやすい 
  • 乾燥の過程で茶色っぽくなることがある
• 乾燥に時間がかかる 
  • 1〜2週間ほど時間が必要

特別な道具が必要なく、日当たりの少ない風通しの良い場所さえ確保できれば簡単に挑戦できます。

「まずは手軽に試したい！」という方におすすめの方法です。

加工方法②｜シリカゲル法

専用の乾燥剤「シリカゲル」を使って乾燥させる方法です。

メリット

• 鮮やかな色を残せる
  • 赤やピンクのお花も退色しにくい
• 花びらの形が崩れにくい
  • フワッとした状態で仕上げられる

デメリット

• シリカゲルが必要
  • 市販のシリカゲルを購入する必要があるので追加コストがかかる

吸水性の高いシリカゲルを使うことで、水分を素早く取り除き、花の色合いを比較的きれいに残せます。

密閉容器が必要ですが、短期間で仕上がるうえ、花びらの形も保ちやすいため、繊細な花にも向いています。

少しコストがかかり工夫が必要ですが、「色鮮やかなまま、長く楽しみたい！」という方におすすめの方法です。

加工方法③｜グリセリン法

グリセリン液に花の茎を浸して水分を置き換える方法です。

メリット

• 自然な仕上がりになる 
  • 生花の形をできるだけ残せる
• 茎の形を保ちやすい 
  • 逆さ吊りせず、花瓶のまま乾燥させるので整った形に仕上がる

デメリット

• 乾燥に時間がかかる
  • 数週間〜1ヶ月かかることも。

少し手間はかかりますが、「生き生きとした色合いを長く楽しみたい」という方におすすめの方法です。

加工方法④｜ドライインウォーター法

水を少量だけ入れた容器に花束を挿し、徐々に水を蒸発させて乾燥させる方法です。

特にバラなど、しっかりとした花びらをもつ花に向いており、自然な形が比較的残りやすい手法として知られています。

メリット

• しっとりとした質感が残る 
  • パリパリにならず、生花のような手触りになる
• 花びらが割れにくい 
  • 柔らかいまま保存できる

デメリット

• 手間がかかる
  • 液を用意するのが少し面倒

少し手間はかかりますが、「乾燥してパサパサになるのは嫌！生花の雰囲気をなるべく残したい！」という方におすすめの方法です。

ドライフラワーを長持ちさせるコツと注意点｜美しい状態をキープする方法

ここでは、色褪せ・カビ・虫食いを防ぎ、ドライフラワーを長持ちさせる方法を詳しく解説します。

湿度や飾る場所、適切なお手入れ方法を知ることで、美しい状態をできるだけ長く保つことができます。

湿気・直射日光を避ける場所選び｜劣化を防ぐための基本ルール

ドライフラワーは湿度にとても弱く、飾る環境が寿命を左右します。

適切な場所を選び、できるだけ劣化を防ぎましょう。

避けるべき場所

• 浴室・キッチンなどの湿気が多い場所
  • カビや変色の原因に。

• 窓際や直射日光が当たる場所
  • 紫外線で色褪せが進む。

おすすめの飾る場所

• 風通しの良い日陰の壁や棚

• エアコンの風が直接当たらない場所

• 除湿機やドライボックスと併用するのも効果的

湿気の多い場所に置くとカビや変色の原因になります。

また、直射日光が当たると色褪せが進んでしまうので、なるべく日の当たらない場所に飾るのがおすすめです。

色褪せ対策｜美しい色をできるだけキープする方法

ドライフラワーはどうしても時間とともに色褪せますが、ちょっとした工夫で美しい色を長持ちさせられます。

色褪せしやすい原因

• 直射日光が当たる
  • 紫外線が花の色素を分解

• 湿気が多い環境
  • 花びらが変色しやすくなる

• 長期間そのまま飾る
  • 空気に触れることで徐々に色がくすむ

色褪せを防ぐための対策

• 直射日光を避け、日陰に飾る

• ドライフラワー専用のコーティングスプレーを使用する

• ガラスケースやフレームに入れて保護する

このように光を直接当てず、風通しの良い場所に置くことで劣化を最小限に抑えられます。

さらに、ドライフラワー専用のコーティングスプレーを使うことで、色持ちがよくなる場合もあるので試してみるのも良いでしょう。

カビや虫食いを防ぐ保管のポイント

ドライフラワーは長く飾っていると、カビや虫食いの被害に遭うことも。

適切な環境で保管することが、美しい状態をキープするポイントです。

カビ・虫が発生しやすい原因

• 湿気がこもりやすいクローゼットや押し入れ
  • カビ発生の原因に。
• ホコリがたまりやすい場所 
  • 見た目が悪くなる＆虫がつくことも。

カビ・虫を防ぐための対策

• 定期的に、そっとホコリを払う（やわらかい筆やドライヤーの冷風を活用）

• 防虫剤やドライフラワー専用のスプレーを使う

• 定期的に飾る場所を変える＆換気する

とにかく湿気とホコリを避けることが大切です。

エアコンや除湿機の風が直接当たる場所も避けつつ、定期的にそっとホコリをはらってあげると、見た目もきれいな状態を保てます。

季節によっては虫がつくこともあるので、風通しを良くするなど、適度な換気を意識しましょう。

ドライフラワーに向いている花束の種類｜失敗しにくいお花は？

「どんなお花でもドライフラワーにできるの？」

と思う方もいるのではないでしょうか？

残念ながら、すべてのお花がドライフラワーにできるわけではありません。

ドライフラワーに向いているお花と向いていないお花があるため、適した種類を選ぶことが成功のポイントです。

ドライフラワーに向いているお花

以下の花は、乾燥させても形が崩れにくく、美しい仕上がりになるため初心者にもおすすめです。

• バラ
  • 花びらが厚く、乾燥しても型崩れしにくい。
  • ドライにしても鮮やかさが残りやすい。
• ユーカリ
  • 水分が少なく、自然乾燥でもパリッと仕上がる。
• スターチス・カスミソウ
  • 色素が安定しており、乾燥させても比較的カラフルなまま楽しめる。
  • リースやスワッグにもよく使われる。

これらのお花は乾燥に強いため、ドライ加工に向いています。

特に、濃い色合いのバラは乾燥させてもある程度濃さを保ち、ドライフラワーとしての存在感を失わないことが多いです。

ドライフラワーに向かないお花

以下のお花は水分量が多く、乾燥すると色が抜けやすかったり、花びらがしおれたりするため、初心者には難しい種類です。

• チューリップ・スズラン・ラナンキュラス
  • 花びら一時水分が多いため、乾燥時にシワが入りやすく、型崩れしやすい。
• アジサイ
  • 繊細な花びらが乾燥時に縮みやすく、うまく乾燥させないとカサカサに。
• ガーベラ・ヒマワリ
  • 花びらが大きく、乾燥すると反り返ることが多い。

このように水分量が多い花や柔らかな花弁をもつ花は形が崩れやすく、ドライ化に向いていないケースが多いため、慎重に選ぶ必要があります。

花束全体をドライにする際のポイント

花束のままドライフラワーにしたい場合は、以下の点に注意すると失敗しにくく、美しく仕上がるのでおすすめです。

• しおれた花や傷んだ葉は事前に取り除く
• 乾燥しやすい花と水分量の多い花を分ける

• 茎を短く切る＆小分けにする

特に、余分な葉やしおれかけたお花を取り除いておくのが重要です。

お花同士が密集していると乾燥しづらく、カビの原因になります。

茎を短く切るか束を少し小分けにしてから乾燥させると、全体がムラなく仕上がりやすいでしょう。

花束をドライフラワーにする基本の手順｜失敗しないポイントを徹底解説

ここでは、初心者でも簡単にできる基本のドライフラワー作りの手順と必要な道具を詳しく解説します！

ドライフラワー作りに必要な道具・材料一覧

お花を乾燥させる方法によって、必要な道具が異なるので事前に準備をしましょう。

必ず用意したい基本道具（ハサミ、輪ゴムなど）

• 花ハサミ
  • 茎をきれいにカットするために必須です。
• 輪ゴムやひも
  • ハンギング法を行う場合に束ねる際に使います。
• 新聞紙・ビニールシート
  • シリカゲルなどを使うときや、落ちた花びらをまとめるときにも便利です。
• フックやクリップ
  • 吊るして乾燥させるときには必須です。

あると便利なアイテム

• 除湿剤
  • 特に湿気の多い季節や地域では、ドライフラワーの保存に重宝します。
• マスキングテープ
  • 花束の茎を束ねる際に輪ゴムと合わせて使ったり、仕上げの装飾にも活用できます。
• ドライフラワー専用スプレー
  • 防腐・防湿効果があり、色褪せや花びらの痛みを抑えられます。

シリカゲルやドライ用スプレーの選び方

シリカゲルは粒子の細かさや再利用の可否などさまざまな種類があります。

お花が折れやすい場合は、より細かい粒のシリカゲルを選ぶとよいでしょう。

また、ドライフラワー専用スプレーには防腐・防湿効果があるものが多く、色褪せや花びらの痛みを抑えるのに役立ちます。

ドライ加工方法①｜吊るす（ハンギング法）

もっともシンプルな方法で、茎を輪ゴムなどでまとめ、逆さに吊るして乾燥させます。

風通しが良く、直射日光が当たらない場所を選ぶことで、きれいに仕上がります。

数日から1〜2週間程度を目安に様子を見ながら乾燥させてください。

加工手順

ドライ加工方法②｜シリカゲル法

シリカゲルを使う方法は、湿気を吸い取ってくれるため、花の形を保ったまま比較的色鮮やかに仕上がります。

短期間でできる方法なので、時間がないときにもおすすめです。

ドライ加工方法③｜電子レンジ・オーブン活用法

短時間で乾燥させたい場合、電子レンジやオーブンを活用するのもひとつの手です。

花びらが壊れるリスクはありますが、手早く仕上げたいときには有効な手段となります。

加熱しすぎると焦げたり変色する恐れもあるため、少しずつ様子を見ながら行ってください。

おしゃれなドライフラワーの飾り方＆活用アイデア

シンプルな花瓶やガラスドームに飾る

乾燥させたドライフラワーを透明なガラスドームやシンプルな花瓶に入れるだけでも、落ち着いたインテリアとなり部屋を華やかに演出します。

ガラス越しに見る花の色合いは、特別な雰囲気を醸し出します。

また、透明なガラスドームに入れると、お花が埃をかぶらず長持ちするという利点もあります。

壁にかけるスワッグ・リースにアレンジ

ドライフラワーのスワッグやリースは、今やおしゃれなインテリアの定番になりつつあります。

複数の種類の花を組み合わせることでボリューム感を出したり、リボンやレースを足してアレンジを楽しんだりと、自由度が高いのが特徴です。

フォトフレームにアレンジ

アンティーク調のフレームにドライフラワーを閉じ込めて壁に飾ったり、ライトを組み合わせて幻想的な演出をしたりするのもおすすめです。

小さなバスケットに花を詰めて、玄関や棚の上に置くだけで可愛らしいアクセントになります。

ギフトや記念品として応用する

ドライフラワーは生花よりも扱いやすく、配送にも向いているため、ギフトとしても最適です。

ボックスに詰めてプレゼントしたり、小さなブーケとして作り直して大切な人に贈るなど、さまざまな場面で喜ばれるでしょう。

大切な花束をリメイクして、おしゃれなボックスフラワーやキャンドルに加工するのも人気のアレンジ方法です。

花束から作ったドライフラワーを長持ちさせるコツ

繰り返しになりますが、ドライフラワーの大敵は湿気と光です。

飾る場所を考慮するだけで、色合いが持続し、長く美しい状態を楽しめます。

また、ドライフラワーには水分がなく、静電気などの影響で埃が付着しやすい傾向があります。

軽く息を吹きかけて払い落としたり、柔らかなブラシでこまめに掃除するだけで見た目の清潔感が保たれます。

Q&A｜ドライフラワーに関する疑問を解決

Q. ドライフラワーにするとどのくらいの期間持つ？

A. 一概には言えませんが、適切な環境で飾れば半年から1年ほどきれいな状態を保つことができます。

お花の種類や保管状況によってはさらに長く楽しめる場合もあります。

Q. 生花感をできるだけ残すにはどうすればいい？

A. シリカゲル法やグリセリン法など、より花の質感や色を保ちやすい方法を選ぶとよいでしょう。

また、すばやく加工に取りかかることで鮮やかさが残りやすくなります。

Q. カビや虫が発生したらどう対処する？

A. まずは原因となる湿気やホコリを取り除き、カビの部分を切り取る、または除去する必要があります。

虫が発生した場合は密封容器に入れて乾燥剤を入れたり、冷凍処理を行ったりする方法も検討してください。

Q. 花びらが落ちやすい時の対策は？

乾燥しすぎると花びらがパリパリになり、落ちやすくなります。

ある程度湿度を保った場所に移す、専用のコーティングスプレーを使うなどの対策をとることで、多少の改善が期待できます。

大切な花束を保存したい場合は専門店に依頼するのがおすすめ

この記事では、大切な花束をドライフラワーにして長く楽しむ方法を解説しました。

自分で加工するのも楽しいプロセスですが、大切な花束をより高品質に保存したい方には、専門店への依頼がおすすめです。

プロによる丁寧な技術と知識で、お花の色や形を最大限に生かしたドライフラワーに仕上げてもらえます。

保存方法の相談や装飾アイデアなど、トータルでサポートしてくれるのも大きな魅力です。

そんな方には、プロの技術で美しく仕上げるbellbouquet（ベルブーケ）のブーケキャンドルがおすすめです。

bellbouquet(ベルブーケ)では、お預かりした生花をドライフラワーに加工し、ブーケキャンドルにしています。

「この花束もキャンドルにできる？」

と気になった方は、ぜひお気軽にお問い合わせください！

あなたのお気に入りのブーケが、さらに味わい深く、心豊かな毎日を彩ってくれるはずです。

あわせて読みたい

【2025年最新】アフターブーケのおすすめ人気ランキングTOP5｜失敗しない選び方と保存方法も徹底解説