ドライフラワーの寿命はどれくらい？色持ち・保存期間・長持ちのコツまで解説

ドライフラワーって、どれくらいの期間きれいなままで飾れるの？

そんな疑問を持ちながら、色あせや崩れが気になっている方も多いのではないでしょうか。

この記事では、

について詳しく解説します。

最後には、特に注目されているアフターブーケの新しい形「ブーケキャンドル」についても紹介しますので、ぜひ最後までご覧ください。

渡邉志穂

ブーケキャンドル作家

Profile

大学時代にはマーケティングのゼミで商品開発の全国大会に出場し、DHCとのコラボ商品を開発。 その後株式会社レックでも商品開発に携わり、大手ドラッグストアやホームセンターのPB商品開発を担当。 退職後は単身でアロマキャンドルのショップを運営し、2024年5月にブーケキャンドル専門店のbellbouquetを立ち上げる。

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ドライフラワーの寿命はどれくらい？

ドライフラワーは長く楽しめるイメージがありますが、実際には少しずつ劣化が進んでいきます。

ここでは平均的な寿命や、影響を与える要素、劣化の見分け方について解説します。

平均的な寿命は1〜2年が目安

ドライフラワーの寿命は、一般的に1〜2年ほどが目安とされています。これは、見た目の美しさや色味をある程度保ったまま飾れる期間を指します。

ただし、以下のような条件によって寿命は大きく左右されます

また、ドライフラワーは生花を乾燥させて作られているため、時間の経過とともに色あせや劣化が避けられないものです。

どの程度の見た目を「寿命」と考えるかは、飾る目的や求める美しさのレベルによって異なります。

寿命に影響する3つの要素（湿気・直射日光・素材の種類）

ドライフラワーの寿命を左右する主な要素は、次の3つです。

1. 湿気

ドライフラワーは乾燥させて作られているため、湿気に弱い性質があります。湿度が高い場所では、以下のような劣化が起きやすくなります。

特に梅雨時や結露の多い窓際などは避け、湿度が安定した場所に飾るのが理想です。

2. 直射日光

強い日差しに長時間さらされると、ドライフラワーの色素が分解されて色あせが進みます。以下のような症状が見られたら、日光の影響を疑いましょう。

やわらかな日差しが入る場所でも、長時間は避けたほうが無難です。

3. 素材の種類

もともとの花材によっても、ドライフラワーの寿命は異なります。

たとえば

どんなお花でも同じように扱えるわけではないため、素材ごとの特性を知ることも長持ちのポイントです。

ドライフラワーの寿命のサインは？見た目・手触りでわかる劣化の兆候

ドライフラワーが寿命を迎えつつあるかどうかは、見た目や手触りの変化で判断できます。以下のようなサインが現れたら、劣化が進んでいると考えましょう。

見た目の変化

特に直射日光や湿気にさらされた花は、変化が早く現れます。

手触りの変化

こうした変化が見られたら、飾り方を見直すタイミングかもしれません。

無理にそのまま飾ると見栄えが悪くなるだけでなく、カビなどの原因にもなるため注意が必要です。

ドライフラワーの色持ちはどれくらい？

飾っているうちに色あせてしまうのは、ドライフラワーならではの悩み。色の変化が始まる時期や、色持ちに影響する要因、鮮やかさを保つコツを紹介します。

色あせはいつから始まる？経年変化の目安

ドライフラワーの色あせは、早ければ数週間〜数ヶ月で始まることもあります。

特に直射日光の当たる場所や湿度の高い環境では、劣化のスピードが早まりやすくなります。

一般的には、以下のようなタイミングで色の変化が目立ち始めます。

特に赤やピンクなどの濃い色の花材は色あせが目立ちやすく、逆に白やベージュ系の花材は変化が緩やかな傾向があります。

ドライフラワーは経年変化も楽しめるアイテムですが、できるだけきれいな状態を保ちたい場合は、早い段階から対策をしておくことが大切です。

色持ちに影響する要因｜光・湿度・加工方法

ドライフラワーの色持ちには、「光」「湿度」「加工方法」の3つが大きく関係しています。

寿命全体に影響する要素と重なる部分もありますが、ここでは“色の鮮やかさをどれだけ保てるか”という視点に絞って、それぞれの影響を見ていきましょう。

光：色素が分解され、褪色が早まる

紫外線は花の色素を分解するため、直射日光や蛍光灯の光でも退色が進みやすくなります。

赤や青などの濃い色は特に影響を受けやすく、数週間で色味に変化が出ることも。UVカットのカーテンや、日陰に飾る工夫で対策が可能です。

湿度：にじみや変色を引き起こす

湿気が多いと、乾燥が不十分な花材から水分が戻り、にじみや黒ずみなどの変色が起こることもあります。特に高温多湿の季節は注意が必要です。

乾燥剤を使ったり、風通しの良い場所に飾ることで色持ちを保ちやすくなります。

加工方法：作り方によって色の残り方に差が出る

ドライフラワーの作り方はさまざまで、使用する方法によって色の鮮やかさに違いが出ます。

色を長く楽しみたい人は、どんな加工方法で作られたかも意識して選ぶのがおすすめです。

なるべく色を長持ちさせるためのポイント

ドライフラワーの色を少しでも長く美しく保つためには、飾り方や保管方法に工夫が必要です。

以下のポイントを意識するだけで、色あせや変色のスピードをかなり抑えることができます。

1. 飾る場所を工夫する

• 直射日光を避ける：紫外線は色あせの大きな原因。日陰やカーテン越しの場所が理想的。
  
• 照明にも注意：蛍光灯やスポットライトの光も、長時間当たると褪色の原因に。
  
• 風通しのよい場所を選ぶ：湿気がこもると変色やカビの原因になるため、空気の流れも重要。
  

2. 湿度対策をしっかり行う

• 湿度が高いと色がにじんだり黒ずんだりするため、乾燥剤や除湿剤を近くに置くのがおすすめ。
  
• 季節によっては除湿機やエアコンの除湿機能も活用すると安心。
  

3. 定期的なお手入れを欠かさない

• ホコリがたまると色がくすんで見えるため、やわらかいハケやエアダスターでこまめに掃除する。
  
• 水拭きやスプレーなど、湿気を含むケアはNG。
  

4. 色持ち重視なら、加工方法や花材選びもポイント

• あらかじめシリカゲル法やグリセリン法で作られたドライフラワーを選ぶと、色が長持ちしやすい。
  
• 同じ花でも、色の濃いものより淡い色の方が退色が目立ちにくい傾向あり。
  

少しの工夫で、ドライフラワーの色合いはぐっと長く楽しめるようになります。

ドライフラワーを長持ちさせるためのコツ

見た目を少しでも長く保つためには、日頃の扱い方が重要です。

置き場所の工夫や日々の手入れ、花材選びまで、長持ちのための具体的なポイントを紹介します。

置き場所の工夫｜湿気・日光を避ける

ドライフラワーを長く楽しむためには、置き場所の選び方がとても重要です。

前にも触れたように、湿気と日光はドライフラワーの大敵。見た目の劣化を早める原因になるため、飾る場所には気をつけたいところです。

湿気を避けるための工夫

• 水回りは避ける
  　→ キッチン・洗面所・浴室付近は湿度が高く、カビや変色の原因になります。
  
• 窓際も注意が必要
  　→ 結露が起きやすく、見えない湿気がたまりやすい場所です。
  
• 風通しのよい場所を選ぶ
  　→ クローゼットや棚の奥など密閉空間より、空気が流れる場所の方が劣化しにくくなります。
  

日光から守る工夫

• 直射日光の当たらない場所に飾る
  　→ 紫外線によって色あせやひび割れが進行するため、日陰を選びましょう。
  
• レースカーテンやブラインドを活用する
  　→ 完全な暗所でなくても、やわらかい光を通す場所なら飾りやすく、色持ちも◎。
  

ドライフラワーは繊細な素材だからこそ、少しの環境の違いが寿命に大きく影響します。適した置き場所を選ぶことが、長く美しさを保つ第一歩です。

ホコリ対策や定期的な手入れも大切

ドライフラワーは一度作ればずっと飾れると思われがちですが、こまめなお手入れをしてあげることで、見た目の美しさや清潔感を保ちやすくなります。

特にホコリは、花の色味や質感を損なう原因になるため注意が必要です。

ホコリが与える影響

• 花びらや葉にたまったホコリで全体がくすんで見える
  
• 色あせや変色が進んで見える
  
• 湿気を含んだホコリが、カビの原因になることも
  

見た目の問題だけでなく、衛生面にも関わるため、定期的なホコリ対策は欠かせません。

お手入れのポイント

• やわらかい筆やハケで軽く払う
  　→ メイク用ブラシなど、毛の柔らかい道具が適しています
  
• エアダスターを使う
  　→ 花びらを傷めずに、奥のホコリまで飛ばせる便利アイテム
  
• 湿った布やスプレーはNG
  　→ 湿気が花材にしみ込み、変形や変色の原因になるため避けましょう
  

また、時々飾る場所を変えて空気の流れを良くしたり、埃のつきにくいケースやガラスドームに入れて飾るのも、きれいな状態を長く保つのに役立ちます。

花材選びで変わる！寿命が長いおすすめの花

ドライフラワーの寿命は、置き場所や湿度だけでなく、使われている花材の種類によっても大きく変わります。

もともと乾燥に強い性質の花や、形状がしっかりしているものは、長持ちしやすい傾向があります。

寿命が長いおすすめの花材

以下は、比較的長期間きれいな状態を保ちやすい花の一例です。

向いていない・寿命が短めの花材

逆に以下のような花材は、やや寿命が短く、劣化が目立ちやすい傾向があります。

ドライフラワーを長く楽しみたいなら、寿命の長い花を中心に選ぶことも大事なポイントです。見た目だけでなく、素材の性質にも注目して選ぶことで、より長く美しい状態を楽しめます。

ドライフラワーの作り方と保存のポイント

自分でドライフラワーを作る際には、乾燥方法だけでなく、作ったあとの保存にも注意が必要です。

代表的な作り方と、色や形をきれいに保つためのテクニックをまとめました。

自宅でできる！代表的な3つのドライフラワーの作り方

ドライフラワーは、市販のものを購入するだけでなく、自宅でも手軽に作ることができます。

方法によって仕上がりや色持ちが変わるため、それぞれの特徴を知っておくと便利です。ここでは代表的な3つの作り方を紹介します。

ドライフラワーの作り方①｜ハンギング法

• 花を逆さにして、風通しの良い場所に吊るしておくだけの簡単な方法
  
• 特別な道具が不要で手軽にできる
  
• 色はやや褪せやすいが、ナチュラルな風合いに仕上がる
  
• 所要日数：1〜2週間程度
  

ドライフラワーの作り方②｜シリカゲル法

• 花をシリカゲル（乾燥剤）に埋めて水分を吸収させる方法
  
• 鮮やかな色味を保ちやすく、見た目が美しく仕上がる
  
• 繊細な花にも向いており、ブーケの形をキープしやすい
  
• 所要日数：3〜7日程度
  

ドライフラワーの作り方③｜グリセリン法（グリセリン液吸収法）

• 水とグリセリンを混ぜた液に花を浸して、水分を置き換える方法
  
• しっとりとした質感と柔らかさを保てるのが特徴
  
• 色も濃く残りやすいが、元の質感とは少し変わる
  
• 所要日数：1〜2週間程度
  

作りたい雰囲気や、飾る場所に合わせて、好みの方法を選ぶのがおすすめです。

作った直後の保存が寿命と色持ちを左右する

ドライフラワーは、作り終わったあとすぐの保存環境によって、その後の寿命や色持ちが大きく変わります。

乾燥しきったばかりの花材は特にデリケートで、湿気や光の影響を受けやすいため、取り扱いには注意が必要です。

保存の基本ポイント

• 完全に乾いてから保管する
  　→ まだ水分が残っていると、密閉した際にカビの原因になります。乾燥状態をよく確認してから保存しましょう。
  
• 密閉せず、通気性のある場所に置く
  　→ 風通しの良い棚や、紙袋・通気性のある箱などが理想的です。
  
• 直射日光や強い照明を避ける
  　→ 作ってすぐのドライフラワーは、色素が不安定な状態。強い光で一気に色あせが進むこともあります。
  

ラッピングや飾る前のひと工夫

• しばらく保管してから飾る場合は、乾燥剤を入れた箱で保管しておくと安心です
  
• ラッピングをする際は、通気性のある素材を選ぶと湿気がこもりにくくなります
  

せっかくきれいに仕上げたドライフラワーも、作った直後の保存を間違えると、早い段階で劣化が進んでしまうことがあります。

飾るまでの管理にもひと手間かけることで、長く楽しめる状態をキープできます。

色を鮮やかに保つ乾燥テクニックとは

ドライフラワーの色あせを少しでも防ぎたいなら、乾燥の工程そのものにひと工夫を加えるのが効果的です。

作り方次第で、仕上がりの色鮮やかさや美しさが大きく変わります。

テクニック①｜なるべく早く乾かす

乾燥に時間がかかると、花の内部で酸化が進み、色がくすんだり黒ずんだりしやすくなります。

テクニック②｜光を避けて乾かす

乾燥中の花はとてもデリケートで、光に当たると色素が分解されやすくなります。

テクニック③｜シリカゲルやグリセリン法の活用も

自然乾燥だけでなく、色持ちを重視するなら下記の方法がおすすめです。

ドライフラワーはただ乾かせば良いわけではなく、どんな環境で・どのように乾かすかによって、美しさの仕上がりが大きく左右されます。

手間をかけることで、より鮮やかで魅力的な作品に仕上げることができます。

枯れるのが不安なら、別の保存方法も検討しよう

ドライフラワーは自然な風合いが魅力ですが、劣化が心配な方には他の保存方法もあります。

プリザーブドフラワーやハーバリウム、ブーケキャンドルなどの選択肢を紹介します。

プリザーブドフラワーやハーバリウムとの違い

ドライフラワー以外にも、お花を長く楽しむ方法はいくつかあります。中でもよく知られているのが、プリザーブドフラワーやハーバリウム。

それぞれ特徴が異なるため、目的に合った保存方法を選ぶことが大切です。

プリザーブドフラワーの特徴

• 生花に特殊な加工液を吸わせて作られる
  
• みずみずしい見た目で、色も鮮やか
  
• 湿気に弱いため、密閉されたケースでの保管が基本
  
• 水やり不要で3〜5年ほどきれいな状態を保てる
  

→ 結婚式のブーケや記念日の花など、「生花のような美しさを長く楽しみたい」人に向いています。

ハーバリウムの特徴

• ガラス瓶にオイルと一緒に花を閉じ込めたアレンジ
  
• インテリア性が高く、飾るだけで映える
  
• 基本的に密閉されているため、花が劣化しにくい
  
• 中のオイルが黄変したり、気泡が入ることもあるため、経年変化はゼロではない
  

→ 手軽に飾れて見栄えも良く、ギフトにも人気の保存方法です。

ドライフラワーとの違いは？

• ドライフラワーは乾燥によって自然な風合いに仕上がる
  
• プリザーブドやハーバリウムに比べて素朴でナチュラルな雰囲気が魅力
  
• 一方で湿気や光に弱く、劣化が早いというデメリットがある
  

それぞれにメリット・デメリットがあるため、どんな風に飾りたいか、どのくらい長く持たせたいかによって最適な選択肢は異なります。

特別な思い出を残すなら「ブーケキャンドル」がおすすめ

大切な花束を長く残したい方に人気を集めているのが、「ブーケキャンドル」という新しいアフターブーケの形です。

ドライフラワーのように飾るだけでなく、実用性とインテリア性を兼ね備えた保存方法として注目されています。

ブーケキャンドルの特徴とは？

こうした特徴から、実用性とデザイン性の両立を求める人に選ばれています。

ブーケキャンドルなら、bellbouquet(ベルブーケ)

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思い出のブーケを“使えるインテリア”として残したい方に、ぴったりの選択肢といえるでしょう。

まとめ：ドライフラワーの寿命と上手な付き合い方

ドライフラワーの寿命は一般的に1〜2年程度ですが、湿気や光を避けるなどの工夫をすれば、より長く美しさを保つことができます。

色持ちもまた、環境や加工方法によって大きく左右されるため、飾り方や保管方法を意識することが大切です。

また、使用する花材によっても持ちの良さは変わるため、長持ちする種類を選ぶのも一つのポイントです。

自作する場合は、乾燥時の工夫や完成直後の保存にも気を配ることで、仕上がりの質がグッと高まります。

さらに、思い出の花束をより特別に残したいなら、ブーケキャンドルのような加工方法もおすすめです。

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